Mariah Careyのアルバム『Daydream』はギネスを含む数々の記録を樹立した歴史的名作 2020 10/24 アルバム 1995年 Columbia Mariah Carey Pops R&B 2014年8月24日2020年10月24日 野口 銀河 URLをコピーする URLをコピーしました! ヒップホップ数珠繋ぎは編集長で元DJの銀河がおすすめの音楽を気まぐれで紹介するコーナーです。「温故知新」をキーワードにサンプリングの元ネタ、ヒップホップの歴史や文化を発信していきます。 今回はMariah Careyのアルバム『Daydream』です。関連楽曲なんかも合わせて紹介しているので、お気に入りの楽曲、元ネタやサンプリングの経緯、ヒップホップの歴史や文化に少しでも興味を持っていただけたら嬉しいです。 目次Daydream / Mariah Carey アルバム詳細 タイトルDaydreamアーティストMariah CareyレーベルColumbiaリリース1995 レビューと解説 前作『Merry Christmas』から1年、95年にリリースされたMariah Carey(マライア・キャリー)の5thアルバムです。過去の作品に比べさらにR&B、ヒップ・ホップ色が強くなっていますが、これはマライア本人の意向だそうです。 レコード会社はヒップホップ系のアーティストをマライアから遠ざけており、方向性の違いから対立がありましたが、いざ発表されてみると本アルバムは世界で2,500万枚を売り上げる驚異的なヒットとなりました。 史上初の女性アーティストによる全米シングルチャート初登場1位となった1stシングル『Fantasy』全米シングルチャート16週1位というギネス記録まで樹立したBoyz II Menとの2ndシングル『One Sweet Day』3rdシングル『Always Be My Baby』も2週1位を獲得 このアルバム1枚で記録したシングルチャート1位はトータル25週にも及び、この記録を達成したのはマライアだけです。 バラードからアップテンポのR&Bまで、自然体で伸びやかに歌いこなすマライアのボーカルは、まさに圧巻でズバ抜けています。人によっては本作を最高傑作に挙げる人も少なくない必聴のアルバムです。 女性歌手によるビルボード初登場1位は史上初の快挙!Mariah Careyの『Fantsy』は歴史的名曲ギネス記録!Mariah CareyとBoyz II Menによる『One Sweet Day』は全米10年間で1番売れた歴史的名曲 トラックリスト 1. Fantasy 本作からの1stシングルで、80年代の名曲Tom Tom Club(トム・トム・クラブ)の『Genius of Love』をトラック、メロディ共に大胆にサンプリングした、R&B色の強い楽曲です。この時登場したBillboardのシングルチャートは、史上初の女性歌手による初登場1位を獲得し、その後も8週連続1位を記録しました。 また、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドのチャートでも1位を獲得しています。Puff Daddy(パフ・ダディー)によるWu-Tang Clan(ウータン・クラン)のODBこと故Ol’ Dirty Bastard(オール・ダーティ・バスタード)を迎えた、その名も「Bad Boy Remix」なるリミックスも非常にクールです。 さらに2020年10月にはSK-Ⅱの『ピテラエッセンス』のストリートアートパッケージのCMで 綾瀬はるかクロエ・モレッツリア・ドウ がカバーしています。 女性歌手によるビルボード初登場1位は史上初の快挙!Mariah Careyの『Fantsy』は歴史的名曲 2. Underneath The Stars 2曲目はゆったりとしたスローテンポ。優しげなムード漂うトラックに、マライアのボーカルワークが映える1曲です。 3. One Sweet Day feat. Boyz II Men 『Fantasy』に続く2ndシングルはBoyz II Men(ボーイズ・ツー・メン)との共作による極上のバラードです。ビルボードの総合チャート初登場1位となり、その後も16週連続1位という記録を作りました。ちなみにこの記録はビルボード史上最長でギネス記録だそうです。 さらに95年11月のリリースから半年間に渡ってランキングチャートに入り続け、 1996年の全米年間シングルチャートで2位(1位はLos Del Rio<ロス・デル・リオ>の『 Macarena 』)90年代(1990年〜1999年までの10年間)の全米シングルチャート1位50年間の歴代シングルチャート29位 という凄まじい記録を打ち立てました。 ギネス記録!Mariah CareyとBoyz II Menによる『One Sweet Day』は全米10年間で1番売れた歴史的名曲 4. Open Arms 定番のカバーシリーズの今回はアメリカのロックバンドJourney(ジャーニー)の代表曲カバー。オリジナルと雰囲気ががらりと変わりますが、元々が名曲なだけに素晴らしい完成度です。 ちなみに先のBoyz II Menもカバーしてライブ等で披露しています。 5. Always Be My Baby 3rdシングルはJ.D.ことJeramain Dupri(ジャーメイン・デュプリ)プロデュースによるキャッチーでポップな1曲。切ない失恋ラブソングながらイントロのギターから、跳ねたビートで明るく歌うマライアが印象的です。 6. I Am Free 徐々に勢いの増していく、マライアらしい力強いバラード。ゴスペルのような壮大なボーカルワークはただただ圧倒的です。 7. When I Saw You またもバラードですが今度は高揚せず、あまり張らない正統派バラード。こういった楽曲はCメロ以降のフェイクにマライアらしさをたっぷりと感じられますね。 8. Long Ago 打って変わってストリート感のあるトラックは、またもJ.D.プロデュース曲。こういう曲って賛否両論分かれるんだけど、マライアの新たな挑戦を感じられますね。 この雰囲気を作っているのはさりげなくサンプリングされているZapp & Roger(ザップ&ロジャー)の名曲『More Bounce to the Ounce』のせいでしょうか。 9. Melt Away Babyface(ベイビーフェイス)プロデュースの彼らしい雰囲気の出た1曲です。お互いの才能、センスを感じる名曲です。 10. Forever 4thシングルとしてカットされましたが、あくまでアルバムのロングランを狙ったようで、ポップチャート9位にとどまりました。公式MVもライブ映像等をつなぎ合わせ、あまり力を入れてないように感じられますが、曲自体の完成度は別格です。 マライアの力強いボーカルが響くバラードの名曲。 11. Daydream Interlude インタールード扱いですが、ハウス調のノリのいい楽曲でアルバムにスパイスを与えています。 12. Looking In ノリの良い前曲から一転して、締めは暗いバラード。明るく弾けた1曲目からパワーバラードや、キャッチーチューンを挟み、バラエティに富んだ内容を聴かせた全てをクールダウンさせる終演のような一曲です。 アルバム 1995年 Columbia Mariah Carey Pops R&B この記事が気に入ったら いいね または フォローしてね! Follow @gingakicross よかったらシェアしてね! URLをコピーする URLをコピーしました! URLをコピーしました! Mariah CareyがJay-Zを迎えたシングル『Heartbreaker』で14曲目の全米1位を獲得 感慨深いMVも見所!Mariah Careyの『Through The Rain』は困難に立ち向かうポジティブソング この記事を書いた人 野口 銀河 代表取締役 2004年から2014年くらいまでDJやってました。現場は離れましたが今でもラップや歌、ダンス、DJ、クラブ経営などHip Hopなライフを送る人を本気で応援しています。クラバーの地元愛を僕は知ってる。ヒップホップサンプリングの元ネタや歴史などをブログに書いています。 この著者の記事一覧へ 関連記事 No Diggity|Blackstreet feat. Dr. Dre & Queen Pen 2021年8月3日 Mariah Careyの『Thank God I Found You』は結婚式にもピッタリな極上バラードのラブソング 2014年8月30日 【見事な構成】Mariah Careyの12thアルバム『Memoirs of An Imperfect Angel』はアルバム1枚で1つの物語に! 2014年8月30日 80年代ニューウェーブクラシック!数々の名曲の元ネタにもなったTom Tom Clubの『Genius of Love』 2014年8月30日 感慨深いMVも見所!Mariah Careyの『Through The Rain』は困難に立ち向かうポジティブソング 2014年8月25日 Mariah CareyがJay-Zを迎えたシングル『Heartbreaker』で14曲目の全米1位を獲得 2014年8月24日 【ライブ音源】Mariah Careyが『MTV Unplugged』で披露した貴重なアコースティックライブアルバム 2014年8月24日 ブラックミュージックファンにもお勧め!Mariah Careyの『Rainbow』はHip Hop色がさらに強めに 2014年8月24日 コメント コメントする コメントをキャンセルコメント ※ 名前 ※ メール ※ サイト 次回のコメントで使用するためブラウザーに自分の名前、メールアドレス、サイトを保存する。